WiMAX(ワイマックス)の3日3GB制限
2015年1月15日、ワイマックスの新サービス発表会で、月の上限の通信量の7GB制限が完全に取っ払われる「ギガ放題」が発表されました。
キャリアアグリゲーションや4×4MIMOで下り最大220Mbps化する「ヤ倍速」と合わせて、「ギガヤバ革命」と銘打って、大々的な新サービス発表会でした。
ところが、途中で多くのユーザーを落胆させたのが、「3日3GB制限」の導入です。
まぁ新サービス発表会の檀上で大々的に告知する誠実さは一定の評価があるのですが、それでも無制限をウリにしてきたWiMAXがこんなことするなんてという落胆が昔からのユーザーにはありました。
ここでは、その3日1GB制限について、一体なんなのか、現状どうなっているのか、ワイモバイルのポケットWiFiとの比較、実際どれくらい問題なのかなどを解説していきたいと思います。
3日3日制限ってなに?
通称3日3GB制限というのは、直近3日間で通信量が3GBを超えた場合、通信速度が700Kbpsに制限されるというものです。
以前よくスマホなどで、3日1GB制限というのを聞いたことがある方が多いかと思いますが、それの緩和版ですね。
3日間で1GBから3GB、128Kbpsから700Kbpsに緩和されて、今回あたらしくワイマックスでも導入されることになりました。
直近3日間で3GBというのは、以下のようなケースです。
1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5日目 | 6日目 | 7日目 | |
その日の通信量 | 1.0GB | 1.2GB | 0.8GB | 0.2GB | 5.2GB | 0.1GB | 0.1GB |
直近3日間の合計 | 1.0GB | 2.2GB | 3.0GB | 2.2GB | 6.2GB | 5.5GB | 5.4GB |
この赤字の日は、直近3日間の通信量の合計が3GBを超えているので、制限の対象になります。
1GB程度を3日続けて制限を受ける場合と、1日で3GB以上利用して制限を受ける場合があります。
仕組み上は、後者の1日で3GB以上使ったときは、そのあと最低3日は制限を受けるということになります。
個人的には、突発的に1日数GBいくことはたまになきにしもあらずかと思いますが、常時1日3GB使うというような人は、そもそも光にすると思うので、この3日3GB制限の適用を受けるひとは、非常に限定的なのではないかと思います。
では、3日3GB制限を受けるとどうなるのかというと、下りの最高速度が700Kbps程度に制限されます。
スマホで以前聞いていた3日1GB制限での128Kbpsに比べると、約5.5倍の速度が担保されていることになります。
700Mbpsってどれくらいの速度?
2015年1月の3日3GB制限が発表された新サービス発表会では、UQコミュニケーションズ野坂社長は、
「極端に遅い速度ということではなく、YouTubeの標準画質が見られる程度、具体的には少なくとも700Kbpsの速度は確保したい」
と述べています。
少なくとも700Kbpsの通信速度では利用することができるというので、さすがにYahooのトップページをみるのに何分もかかるくらいに制限されていた3日1GB制限の128Kbpsとはわけが違います。
さすがにサクサクとめちゃくちゃ快適にとはいきませんが、ある程度のyoutubeやpandora、ニコ動、ustreamくらいの動画を見ることはできます。
あと、制限される速度である700Kbpsも、ベストエフォート方式で混雑していない時間や場所でなら、実際はもっと早い速度がでると思われます。
都心の超込み合っているビジネス街や、通勤ラッシュ時のターミナル駅などは実際に700Kbpsまで制限される可能性はあると思いますが、それが郊外の住宅地などとなると事情は異なる可能性が高いと思われます。
なので、700Kbpsという制限速度にそんなにビビる必要はありません。
逆に、これくらいの制限を設けてくれた方が、普通の使い方をするユーザーにとってはメリットかと思います。
マンションなどで隣の部屋の人が常時重たいファイルを送信していたり、ダウンロードしていたりすると、その基地局の容量をかなり食うので、普通の使い方をしている人が犠牲になります。
よくソフトバンクは通信速度No.1といいますが、これはきちんとヘビーユーザーの通信制限をしてトラフィックを上手にコントロールしてくれているので、混雑時や混雑する場所でも普通のユーザーはサクサク使えるというわけなのです。
悪者扱いされる3日間で3GB制限ですが、実は普通の使い方をしている人の平時の速度を一定に保ってくれるのに役立っているので、普通の使い方をしているユーザーにはメリットかと思います。
3日3GB制限を回避する方法はないのか?
3日3GB制限を回避する方法ですが、
1.気を付ける
2.ノーリミットモードを使う
のどちらかになります。
気を付けるの方は、当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、意外と大容量の通信をWiFiにオフロードするということをしている人は少ないのではないでしょうか。
フリーWiFiのスポットや、自宅の光にWiFiでつなげているときに、Dropbox、Instagram、iCloudなどのデータを同期するなど、大容量のデータ通信を避ける方法はいくらでもあります。
ノーリミットモードを使うというのは、下り最大220MbpsのWiMAX2+ではなく、下り最大13.3MbpsのWiMAXを使うという方法です。
端末で切り替えられるものもありますし、切り替えられないものでも古い端末にSIMを差し替えれば使えるようになります。
これですと、若干最高速度が遅いですが、ある程度の速度が通信量どこまでも利用することができます。
あと、開き直るというのも、結構ありかと思います。
最近は、スマホでデザリングができるので、いざ制限かかったら、1日~3日くらいはスマホのデザリングで乗り切るのもできます。
制限かからないかなとか、制限かかったらめんどくさいなと心配することがストレスなので、ここは開き直ってどうせかかってもスマホでデザリングできるくらい思っておくのが一番いいのではないかと個人的には思っています。
ちなみに、この3日3GB制限は、本家のUQ WiMAXだけではなく、どこのプロバイダ経由で契約してもかかります。
最後に、3GBで制限がかかるのも、100GBで制限がかかるのも、同じ条件で700Kbpsの制限がかかります。
どうせ制限覚悟で使うなら、1日100GBくらい気持ちよくオーバーして使うのもありですね。
ちなみに、光でも1日に100GB使えば、NTTからスタッフが飛んできたという噂もあるので、実際は限度がありますが。。
ワイマックスの3日3GB運用状況
もともとこのWiMAX2+向けの3日3GB制限は、2015年4月1日より適用されると発表されていましたが、4月1日以降も実際に掛かったという人はいませんでした。
UQコミュニケーションズから制限開始の公式発表はありませんが、ユーザーからの様々な報告では5月末(5月29日という説が有力)からこの3日で1GB制限が実際に掛かっているようです。
制限は、昼開始で昼終了という意見がネット上では多いですが、実際は公式には発表されていません。
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